railov.net
以前に執筆させていただいた「 根の治療(根管治療)の成功率はどのくらいですか? 」でも触れましたが、通常の根の治療(根管治療)が成功しなかった歯を救うために歯の根の手術(外科的歯内療法)という次の段階の治療を行います。 歯の根の手術(外科的歯内療法)とは?
歯の根の神経を取って虫歯治療が終わったはずなのに、また痛くなる…。その原因は?
根管治療とは 根管治療とは虫歯などにより細菌感染した歯髄を取り除き、 炎症を起こしてしまった根管内をお掃除することです。 根の治療はとても大切な治療です。 根の治療は見えにくい部分の治療なので、 患者さんにはとてもわかりずらいかと思います。 しかし、 歯を長持ちさせるために根管治療はとても大切な治療です。 根の治療が不十分だと後々に腫れたり痛みが出てしまい、 結局、せっかくの被せ物を外し、また再治療することになります。 根管治療することにより治療の影響で痛みが出ることがあります。 また、ドクターの技術差が特にでる治療だと思います。 日本の根管治療の成功率は60%弱とも言われています。 根管治療の4割近くが再治療になっているという現実があります。 根管治療 補綴処置 成功率 根管治療の成功率を示し たあるアメリカの論文です。 根管治療 補綴治療 成功率 [1] ○精密な治療 ○精密な補綴(被せ物) 91. 4% [2] △精密ではない治療 ○精密な補綴 67. 6% [3] ○精密な治療 ×精度の悪い補綴 44. 1% [4] ×精度の悪い治療 18.
マイクロスコープを使用していますか? ラバーダムを使用していますか? 再根管治療(感染根管治療)のレントゲン解説 成功率の高い根管治療の成功率は、 初根管治療で95% ほど、 再根管治療で80% ほどです。 成功率80%の再根管治療において、マイクロスコープ・ラバーダムを使用したとしても、細菌検査で細菌が見つかった場合は、 成功率が68% となってしまいます。 失敗を繰り返した場合、最終的には 歯根端切除術 という外科的処置を取らなくてはならなくなってしまいます。 まとめ 根管治療は、 初根管治療(抜髄治療) と 再根管治療(感染根管治療) の2種類に分けられます。 初根管治療の主な原因は、虫歯の進行 です。 再根管治療の主な原因は、以前の根管治療の失敗による細菌感染 です。 治療は、 成功率により方法が2種類 あります。 ひとつは、 マイクロスコープ(顕微鏡)やラバーダムを使った、成功率の高い無菌的で正確な治療 。 もうひとつは、 費用や時間を削った細菌感染をまぬがれない成功率の低い治療 で、これは 最悪の場合、歯を失うことにつながるので、全くおすすめできません! 冒頭でも述べたように、歯の根の病気は樹木の根が腐っていく状態に近いため、根っこの部分からしっかりと治療をしなくてはなりません。正確性に欠ける治療ではすぐに細菌感染してしまいます。ですから、無菌的治療のための ラバーダムと細菌検査がとても重要 になってくるのです。 そもそもは根管治療をしないで済むよう、虫歯を重症化させないことが大前提にあります。原因にアプローチするために、初期虫歯を抑えられる予防処置を必ず受けましょう! ★無菌的で正確な治療を選択しましょう! ★無菌的で正確な治療を行える歯医者さんを選択しましょう! ★根管治療後も定期的な予防処置を受けましょう!
歯を残すための根の治療(根管治療)には限界があり、それを補う手段として歯の根の手術(外科的歯内療法)があります。使う道具、材料、考え方が発達するにつれて成功率は格段に良くなってきています。 いたずらに根の治療(根管治療)を続けることで歯が割れやすくなってしまったり、感染が広がったりしてしまうことよりもむしろ歯の根の手術(外科的歯内療法)を受けたほうが「歯を残す」ということを考えた場合、より患者さんに優しい選択となり得るでしょう。 しかしながら「どのような環境」、「どのような方法」で行うかで成功率は大きく変わってくるため、治療前の根の治療(根管治療)の改善の余地の有無、手術の際にはどのような方法が選択されるのか担当歯科医師と良く話し合うことをおすすめします。 詳しく見る そもそも、根管治療の失敗とは? 以前に執筆させていただいた「 根の治療(根管治療)の成功率はどのくらいですか? 」でも触れましたが、何をもって失敗と定義するのでしょうか? 診療室の現場では、症状(痛みや違和感などの有無や強さ)や歯の機能状況(問題なく噛めているかどうか)から総合して判断するようになっています。 具体的には、根の治療(根管治療)後に、「治療前に存在しなかった根の先の病気が発生した」、「治療前に存在した根の先の病気が小さくならない、または大きくなった」、「歯の根と歯の周りとの境界線の幅が広がっている、形が異常」、「治療前に感じていた痛みが変わらない、またはひどくなった」、「噛むと違和感がある、痛くて噛めない」などという状態です。 根管治療の失敗とは? 治療前に存在しなかった根の先の病気が発生した 治療前に存在した根の先の病気が小さくならない、または大きくなった 歯の根と歯の周りとの境界線の幅が広がっている、形が異常 治療前に感じていた痛みが変わらない、またはひどくなった 噛むと違和感がある、痛くて噛めないなど 成功しなかった場合の選択肢は? 残念ながら通常の根の治療(根管治療)の成功率は、どんなに治療する前の状態がよくても100%まで達することは出来ません。では、失敗と判定された場合、また同じような根の治療(根管治療)を繰り返すのでしょうか? 治療を繰り返すことにより、残っている歯は少なくなり割れるリスクが高くなり 1)、成功率が落ちていく 2)ことは論文により証明されています。 そのため、何回も根の治療(根管治療)を行うことは、お勧めできません。 では、諦めて歯を抜くしかないのでしょうか?
<歯根端切除術の成功率を高める3つのポイント> 遠藤友樹, 臼田慎, 笠崎安則, 木津英樹:立川病院歯科口腔外科. 莇生田整治: 慶応義塾大学医学部歯科口腔外科. 第68回 日本口腔外科学会総会 2019年10月27日 <感染歯質とはこれ> <歯根端切除術の成功率> MTAセメントの成功率 74. 3 % (1年5か月)98歯 Wang. J Endod43(5):694~698. 2017 (MTAの臨床応用. 小林千尋. 日本歯科医師会雑誌2018. 8. から) < MTA 歯根端切除術の成功率について > ( アメリカ・ウィキペディアから) ●歯根端切除術の報告された成功率は大きく異なります。 研究は一般に、別の材料または治療方法と比較して、1つの材料または治療方法に焦点を当てているため、全体的な成功率に関する良い証拠を得るのは難しい場合があります。 2010年に発表されたメタアナリシスは、エビデンスレベルが高く評価されており、現代的な技術を使用した歯根端切除術の全体的な成功率が85~95%であることを示しています。 [7] 2009年に発表された同様の系統的レビューでは、歯根端切除術の全体的な成功率は2~4年で77. 8%であり、4~6年で71. 8%、6年以上で62. 9%に低下しました。 (マイクロスコープとMTAを使用したデータ) [8] 歯根端切除術の成功の可能性に影響を与える多くの要因があります。 正しく行われれば、抜歯される歯の喪失を防ぐのに非常に効果的です。 参照 [7] 「現代の技術によって実行される外科的歯内療法治療の結果:メタ分析」 Tsesis, Igor; Journal of Endodontics. 35 (11):1505–1511。 doi : 10. 1016 / ●術後5年の治療成績の報告です。 結果としては、マイクロスコープを使用した歯根端切除術(170歯)において、術後1年時の治癒率が83. 8%、術後5年時の治癒率が75. 9%(170歯中129歯)で治癒を認めていました。術後1年から5年において、治癒率が低下していました。 材料別では、MTMセメントが治癒率86. 4%に対して、SuperEBAセメントが治癒率67. 3%であり、使用材料によって治癒率に差がありました。以下の論文です。
根管治療(歯内療法)について そもそも根管治療(歯内療法)とは?
こんにちは、新浦安の歯科医院青木歯科です。 歯科医院での治療の中に「 根管治療 」というものがありますが、いったいどんな治療なのでしょうか? なんとなく『歯の根っこの治療』というイメージはありますが、詳しい治療内容はあまりわかりませんよね? この治療、 実は失敗しているケースが非常に多い のです。。。 みなさん、ちゃんと知っていますか?正しい治療方法を。 今回のテーマは根管治療! 根管治療についての説明と、その流れをお伝えしていきたいと思います。 歯の根の病気は、樹木の病気に例えると、根が腐っていく病気に似ています。 木も根の病気をしっかり治せば復活するのと同じで、歯も根の中のばい菌をしっかりと取ることで、歯の健康を取り戻し、健康な状態を長く保つことができるのです。 根管治療とは? 歯の内部には、歯髄(細胞組織、血管、神経)という組織があります。この組織は、虫歯や外傷によって炎症が生じます。この炎症状態がずっと続くと、痛みを感じたり、細菌に感染したり、最悪の場合は壊死することもあります。 その病気の組織を無菌的に除去し、その部位を緊密に閉鎖する治療のことを根管治療(歯内療法)と言います。 根管治療が必要となるのはどんな場合? どんな症状がある場合に根管治療が必要となるのでしょうか?
再根管治療のは歯を452歯対象にして二年間の予後調査を行った研究があります。 このリサーチから再治療では根管の形がなんらかの形で損なわれている場合では損なわれていないのに比べ成功率が低くなり(①)さらに根の先端に病気がある場合はさらに成功率が低下する(40%)という結果があります。(②) 根管形状維持グループ 根管形状破壊グループ 平均成功率 86% 48% 根の病気 あり 83% 40% 根の病気 なし 91% 84% ちなみにこのリサーチはアメリカの根管治療のデータであって日本の成績ではありません。 日本の歯科医院では根の治療のほとんどが手探りの治療であり、またラバーダムという器具もすべての歯科医院では行っていません。 そのためアメリカのデータよりもさらに成功率が劣るのではないでしょうか。 まとめ 根の病気は一度なると再治療が難しくなること。 わかっていただけたでしょうか。 歯の根の治療には日本でも専門でやられている先生もいらっしゃいます。 もし質の良い治療を希望される場合は根管治療専門医での治療をお勧めします。 専門医での治療は海外の多くの国ではごく当たり前のことなんですよ。